インドのおじちゃん

デリーから優しい列車に揺られてアムリトサルまで。

  • 2019年10月3日
  • 2019年10月3日
  • インド

ナマステ!
プレハネのまなみです!

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さて、現在滞在しているインドの後はパキスタンに行く予定です。インドとパキスタンは非常に仲が悪く、隣り合った国であるにも関わらず飛行機が飛んでいません。

そうなると陸路で入国するしかないのですが、印パ間で開いている国境はアムリトサルから行けるワガ国境のみ。まぁ、それでも時期によって国境封鎖されるみたいですけどね。。。

アムリトサルはパキスタンに入国するためのただの経由地!そのくらいにしか考えておらず、アムリトサルがどんな街なのが全くイメージもありません。

結果的にはインドで一番好きな街になるんですけどね⁉(笑)


デリーからアムリトサルまでは列車で9時間ほど。

前回同様、ジェネラル(一番安い)座席を買い、スリーパーが空いていればあわよくばお邪魔しようという魂胆で乗り込みました。最悪、車内でお金払えば座席のアップグレードもできるしね。

良識の範囲内で日本人の心を持って考えれば、勿論正しい料金を払って正しい座席に乗るべきなのですが、なんの秩序も保たれていなそうなインドの列車では「インド人も結構そうしてるらしいし、いっかー」と魔が差してしまいました。ごめんなさい。

デリー駅構内にあった、ガンジーの何かの広告。

スリーパーの車両をウロウロして座席を探しましたが、今回はなかなか空いていません。一番上段にある座席がポツポツと空いている感じだったので(3段ベッド的な座席)、とりあえずゆきと離れて別々で座ることにしました。

するとその時

青年「ここに2人で座りなよ!

大学生くらいでしょうか。若い青年が声をかけてくれました。しかも譲ってくれようとしている座席は2段ベッド式なので、広くて体も楽に座れます。

「いや、私達はこのクラスに座る料金を払っている訳じゃないし、座席が余っていたならまだしも、譲ってもらうのは流石に悪い!!!」

私達のまともな良心に基づき断りましたが、青年はヒョイと別の友達がいる席に移動してしまいました。

ズルい考えを持っていたとは言え、これは申し訳ない;;

それにしても、どうして見ず知らずのほぼ無賃乗車してくるような野郎にこんなにも親切にできるんだろうか。

何度もお礼を言って、ありがたく座らせて頂きました。

すっかりくつろぎ、うたた寝するゆき。

例の青年はすぐ目の前の座席に座っており、目があえばいつでも微笑んでくれます。天使や。。。

車内販売


車内をパトロールする護衛さん。
銃が誤発されたら恐ろしい。

青年たちはみんなでトランプをしながら、小銭を賭けて遊んでいました。

ただのトランプなのにあまりに楽しそうにするので、しょっちゅう色んな人が見に来て、初対面なはずなのにどんどんトランプ遊びに混ざる(笑)

この後も人が人を呼び、どんどん混ざる。

人を呼び…というか、人がどんどん引き寄せられてくる(笑)

知らない人がトランプで盛り上がっているから言って、あんなにもナチュラルに混ざって一緒に楽しめるなんてすごい(笑)  
時折、彼らがあまりにも楽しそうに笑うので、見ているこっちも何度かつられて笑ってしまいました。

しばらくすると、彼がPASSPASSという、インドのミント的なものをくれました。開けると、コルクを砕いたような粉。少し、味見しましたが結構苦手な味でした(笑)

その後もクッキーをくれたり、別のおじちゃんが飲み水を分け与えようとしてくれたり、他のおばちゃんがお米のようなスナックをくれたり(結構大量w)

本当に本当に楽しい列車移動でした。

今回のインドでの滞在。

どれも本当のインドなんだろうけど、商売人ではないインド人と初めてある程度、密にかかわらせていただいて、ようやく本当のインド人の素を見たような気がした。

別に自分たちが親切にしてもらえたからって訳じゃない。

男尊女卑やカーストが未だ強く残るインドで、老若男女、初対面の人たちが集まって無邪気にトランプ遊びをしている。これまでは、あまり男性と女性が関わっている場面も目にすることが少なかった気がする。電車の切符売り場の窓口ですら男性と女性のレーンは分かれている。

本当はみんな、純粋に楽しく関わり合いたいんだろうなって思った。

商売人はそれで仕事をして、お金を得ているので吹っ掛けてきているのは彼らにとって仕事の一つ。 普通に日常で出会うインド人は素敵で優しさに溢れた人たちばかりだった。

イランでは「旅人に親切にしなさい」という教えがある。

一方インドでは、「生きていく中で自分も必ず人様に迷惑をかける。その分、人に迷惑をかけられた時こそ助けなさい。」という教えがあるらしい。

日本でいうところの「困ったときはお互い様」の精神だろうか。

「インド人らしさ」と言ってしまえば、別の側面が強く顔を出してくるが、「インド人の素」という観点でみれば、今回自分の目で見て感じたようにとにかく無邪気な人たちなのかもしれない。

そして、私達日本人よりも全然懐が広い。

今回の座席や食べ物もそうだが、とにかく何もかもシェアする精神がある。

日本人ならきっと大多数の人が「なんで無賃乗車してくる相手に、座席を譲らないといけないのか」って思うはず。私だって正直そう。

彼らはとにかく、心が広く、優しかった。

親切にしてくださった青年たち。

他のインド人もよく声をかけてくれて、冗談を言って笑わせたりしてくれた。

とっても優しい目をしていました。

インドで色んな思いをいだきながら、いろんなインド人をみてきた。

これはどこの国に行っても言えることだが、「○○人は~だ」という一つのステレオタイプにくくるには無理がある。日本もそうであるように、結局のところ「人による」。

そう、「人による」のだが最終的には「○○な人が多いな」となり、「~な国」という位置づけを自分の中でしてしまう。

今回、インドで強く思ったのは、とにかく人が純粋であるということ。この電車移動が正直、インドの滞在の中で最もハートフルな時間だったかもしれない。

人の無垢な優しさに涙が出そうだった。

アムリトサルにつきました。